ワード文書に、図(写真やイラストなど)を挿入し、編集します。
図の詳細な編集
オブジェクトの編集は、リボン「図ツール」の書式タブでできます。より詳細な設定を行う場合には、オブジェクトを選択 → 右クリック → オブジェクト(図)の書式設定 → 「図の書式設定]ダイアログ を利用してください。
最近のデジカメは、画素数の大きさを競っています。大きな画素の写真をワードで利用しようとすると、データ量が大きくなり、いろいろな支障が出ます。
ワードで利用する写真の撮影時には、画素数を2M画素(200万画素)程度で十分です。1000万画素など大きな画素で撮影した場合には、事前にサイズを変更してください。
写真のサイズ変更・・・サイズ変更はいろいろなレタッチ用ソフトで可能です。Windowsのアクセサリー ペイントでも可能です。サイト管理者のおすすめのレタッチソフトは、無料で利用できる Jtrim(ジェートリム)です。
マスクで遊ぶJtrim
図の挿入
コピー・貼り付けで
挿入したい図を表示(エクスプローラや写真用のソフトで) → (クリップボードへ)コピー → ワードで文書を表示して貼り付け
「挿入」タブから
挿入したい位置にカーソルを置く → 「挿入」タブの「図」をクリック → 図の挿入ダイアログで挿入する写真を選択 → [挿入]
挿入された図
挿入した図を選択すると、アンカー()、レイアウトオプション()と図の周囲にハンドル(など)が表示されます。
図はアンカーのある段落に関係づけられています。このため、アンカーのある段落を削除すると図も削除されます。
大きなサイズの図を挿入すると、図が大きくページ一杯に表示され、あたかも図のみのようになります。四隅にあるハンドル()を内側にドラッグして、表示される写真の大きさを調整してください。
図の移動・拡大・縮小・回転
挿入した図の大きさや位置を変更します。
図を移動する
図の上にマウスポインタを置く → マウスポインタがの状態でドラッグすると移動できます。
図を移動すると、アンカー()も移動します。
ドラッグしても自由に移動できない場合には、ワードのオプション「図を貼り付ける形式」を確認してください。
ハンドル
図を選択すると、ハンドルが表示されます。このハンドルをドラッグすると拡大・縮小・回転ができます。
サイズ変更ハンドル(4隅は縦横比一定、中間は縦又は横のみ)
回転ハンドル
サイズを変更する
マウスをハンドルの上に置くとポインタの形が変わります。の上に置いてください。マウスポインタがになったら、外側に少しドラッグしてください。写真が少し大きくなります。 内側にドラッグすると縮小されます。
Ctrlを押しながらドラッグすると、図の中央を中心にサイズが変更されます。
図を回転する
回転ハンドルをドラッグしてください。時計回り(反時計回り)に回転します。回転の中心は、図の中心です。
Shftを押しながらドラッグすると、15度刻みで回転します。
図の編集 ツール「書式」タブ
図を選択すると、リボンに、図ツール 「書式」タブが表示されています。「書式」タブをクリックしてください。
「調整」グループ
背景の削除
図の背景部分を削除します。(切り抜き)
削除方法は、背景の削除【オフィス共通】 をご覧ください。
リボン「背景の削除」が表示されていない場合には、ワードのオプションで、リボンのユーザー設定 → 「背景の削除」リボンが表示されるようにしてください。
修正
シャープにしたり、明るさやコントラストの調整ができます。クリックすると、シャープや明るさの調整をしたサムネイルが表示されます。そのサムネイルにマウスポインターを置くと、修正された図のプレビューが表示されます。よければクリックしてください。(黄色の枠があるサムネイルが元の図の状態です)
図の修整オプション・・・より細かな修正が可能です。
シャープネス 標準スタイル サムネイルで指定できます。
鮮明度 マイナス指定するとぼかされます。
明るさ/とコントラスト マイナスで暗くなります。コントラストの指定は明るさ指定の半分程度がいいようです。
スライドバーの移動又は数値を指定します。
色
図の彩度やトーン・カラーの変更ができます。クリックするとサムネイルが表示されますので、試してください。
その他の色・・・より細かく色の変更ができます。
透明色の指定・・・図にある特定の色(単色)を透明色に指定することができます。単色を指定しますので、単色で構成されるケースが多いイラストに向いています。(グラデーションには適用できません)
透明色の利用例1 写真の上にイラストを配置する
透明色の指定は、図内のすべての画素に適用されます。イラスト(オリジナル)の背景を白にしておくと、サンタクロースの白いひげ部分も透明になりますのでご注意ください。
透明色の利用例2 図形の周りに文字列を配置する(文字列の折り返し)
図の色のオプション・・・より細かく彩度やトーンの変更ができます。
アート効果
図にいろいろな効果(アート効果)を与えて、趣の異なる写真にできます。
アート効果のオプション・・・追加機能はありません。
図の圧縮
数多くの図や画素数の多い図(写真)があるワード文書の容量(ファイルサイズ)を減らします。
図は、データ容量の大きいオブジェクトですので、数多くの図を挿入した文書や画素数の大きな図を挿入した文書は大きな容量(いわゆる重たい文書)になります。このような文書は、編集時に動きが悪くなったり、メールで送ると問題が発生する場合があります。
「図の圧縮」で容量が大幅に小さくなりますので、図を入れたら、「図の圧縮」をしておきましょう。
図の選択 → 「図の圧縮」をクリックすると、画像の圧縮ダイアログが表示されます。
圧縮オプション
「この画像のみに適用する」は、オフにしてください。「図のトリミング部分を削除する」は、オンに。
解像度の選択
4つのオプションがあります。印刷する文書には「印刷用」を、電子メールで送るには「電子メール用」を選んでください。
ドキュメントの解像度
ワードのオプション・・・「既定の解像度の設定」で指定できます。
図の変更
図を入れ替えます。「スタイル」は継続して適用されますが、「調整」効果は継続しません。
図のリセット
図の調整結果をもとに戻します。
「図とサイズのリセット」・・・図のサイズも元に戻ります。
演習問題
質問
背景が黄色のページに、イラストを配置したい。挿入でイラストを配置したら、イラストの周りが白の背景になっている。白の背景を消したいが?
回答
「背景を削除する」か「不要な背景を透明化する」の2方法あります。イラストの色の構成内容により結果が変わりますので、2方法を試してください。
このケースでは、背景の削除の方が良い結果が得られました。透明化では、指定した[白色]が、背景のみならずひげや襟部分にありますので、そこも透明化されてしました。
写真のレタッチソフトを利用して、背景の白部分を、イラストにない色に塗りつぶしてから挿入すると改善されます。
図の編集 ツール「書式」タブ
図を選択すると、リボンに、図ツール 「書式」タブが表示されています。「書式」タブをクリックしてください。
「図のスタイル」グループ
図に「図のスタイル」を適用して、変形や飾り・影などをつけることができます。
図を選択 → 「図のスタイル」グループのをクリックしてください。
準備されているスタイルが表示されます。マウスを置くと、スタイルの説明が表示され、選択している図にそのスタイルのプレビューが表示されます。クリックすると適用されます。(枠・反射・影が中心です)
適用例
「図の枠線」
枠線の色・太さ・種類(実線・点線)を指定します。その他線の色・その他の線(太さ・種類)でさらに細かな指定ができます。
例 枠線 10px 枠線の色にグラデーションを適用
「図の効果」
標準スタイルのほか、影・反射・光彩・ぼかし・面取り・3D-回転を設定することができます。それぞれのメニューにあるオプションで、さらに細かく指定することができます。
例 影のオプションで設定
「図のレイアウト」
複数の図をいろいろなレイアウトで配置にすることができます。複数の写真を挿入して選択後、「図のレイアウト」で試してください。
例 渦巻き画像 4つの図で適用しました。
図のレイアウト指定
適用結果
「配置」グループ
「図」と文字列の関係(文字列の折り返し)や複数の「図」の配置(位置関係)を指定することができます。
詳しくは、オブジェクトの配置 をご覧ください。
「サイズ」グループ
トリミング
図の不要部分を削除します。トリミング結果は矩形の図になりますので、円形などに切り抜くことはできません。
図を選択 → 「トリミング」をクリック → マウスをワード文書上に置くとマウスポインタがになり、写真の周囲に太い線が表示されます。
太線にマウスを置くと、マウスポインタの形が変わり、トリミングができます。
中上の太線にマウスを置き、マウスポインタがになったことを確認して、少し下にドラッグしてください。
適当なところでマウスボタンを離してください。写真の上部がカットされました。
同様にして、下・左・右の不要部分を削除できます。
矩形以外の形で図を切り取る方法
図形の挿入で切り抜きたい形の図形を作り、塗りつぶしで図を指定します。詳しくは、図形の編集 をご覧ください。
サイズ
「図」の大きさを指定します。
縦・横それぞれ独立して設定できます。縦横比を固定したい場合には、をクリック → レイアウト「サイズ」タブ 「縦横比を固定する」にチェックを入れてください。
単位は標準でmm(ミリメートル)ですが、オプションの「詳細設定」で変更することができます。
図のサイズ(大きさ)は、ハンドルで変更することができますが、サイズで細かく 指定することができます。
- サイズが指定された写真を印刷したい(例 免許証用の写真 30mm×24mm)
- 複数の写真を同じ大きさにして、並べたい
などの場合には、サイズで指定すると便利です。